仮面ライダーの完成度高すぎ!S.H.フィギュアーツの歴史まとめ

バンダイコレクターズ事業部(現バンダイスピリッツ)の展開するアクションフィギュアである「S.H.フィギュアーツ」。

2008年にシリーズの展開がスタートして以来、

S.H.フィギュアーツは怒涛の勢いでアイテム数を増やし、いまやすっかり同社の定番アイテムとなりました!

美少女アニメ、少年漫画、仮面ライダーやアメコミなどのヒーロー、果ては怪獣やデッサン人形まで、ありとあらゆるキャラクターを立体化しているS.H.フィギュアーツ。

販路が広く、メジャー作品も多く手がけているため、きっと本ブログを読んでいる方々のおうちにもひとつやふたつは置いてあるフィギュアシリーズかと思います。

そんなS.H.フィギュアーツですが、

実はその源流は1980年台にまで遡ることができるというのはご存知でしたか!?

けっこうバンダイの技術を脈々と受け継いでいる商品なんですよ。

今回はそんな歴史もはさみつつ、S.H.フィギュアーツについていろいろと語らせていただきます。

直接の前身は装着変身

S.H.フィギュアーツの直接の前身、いわば親と子の関係にあるのが『装着変身』というアクションフィギュアです。

2000年に放映されたいわゆる「平成ライダー」の第一弾、『仮面ライダークウガ』のキャラクターグッズとして装着返信が発売されました。

これはその名の通り、人間の素体にアーマーを装着させることでまるて仮面ライダーに変身できるかのような体験が得られる、という趣旨のアイテムでした。

アーマーにはダイキャストが用いられており、そのことからバンダイの老舗ブランド「超合金」の名も冠されていました。

当初『装着変身』は長続きせず、平成ライダー第2作『仮面ライダーアギト』で一度終了。

第3作『仮面ライダー龍騎』では同サイズながら装着ギミックを配し、作品の特徴であるミラーモンスターを同封した『R&M(ライダー&モンスター)』が展開されました。

こちらは装着ギミックが無くなったことで純粋にアクションフィギュアとしては遊びやすさが増し、なかなか好評でした。

第4作『仮面ライダー555』ではバンダイが長く発売し続けているソフビシリーズと合わせるために大型化した『SRHF』が登場。

単体のトイとしては豊かなものになった一方、過去シリーズと並べられないのは微かな不満でした。

第5作『仮面ライダー剣』では何を思ったのか装着変身より小さく、ミクロマンサイズになったアクションフィギュアが登場。

作品がトランプをモチーフにした物語だったからか、カードケースに入るのがウリだったようですが、小さくなったことで可動ギミックもショボくなりライダーキックも満足に放てない代物で「余計なことしやがって!」と憤慨したものでした。

武器も付いてないし……

そんな折、ユーザーの要望に応えるかたちで装着変身は復活。まず仮面ライダー555が発売され、第6作の『仮面ライダー響鬼』以降は番組放送中に発売される定番アイテムとして復活しました。

第7作の『仮面ライダー電王』では素体が一新されプロポーションと可動範囲が大幅に向上。

また、『響鬼』でも顕著でしたが装着変身の「装着」要素が弱くなり、アーマーの脱着はかなり少なくなりました。こうした仕様が現在のS.H.フィギュアーツへとつながっていくのです。

装着変身のご先祖様『聖闘士聖衣大系』

そんな装着変身の直接の前身といえるのが、’80年代にTVアニメ化して大ヒットした『聖闘士星矢』のおもちゃ、『聖闘士聖衣体系』です。

劇中に登場する星座を模した鎧、「聖衣」をダイキャストで再現し、プラスチック製の聖闘士フィギュアに着せるというコンセプトの商品。まさに装着変身の前進ですね!

こうした聖闘士聖衣体系→装着変身→S.H.フィギュアーツと、脈々と受け継がれたバンダイアクションフィギュアの系譜があるわけです。

また、ほぼ単発商品のため今回は省いて語らせていただきましたが、聖闘士聖衣体系から直接装着変身につながったわけではなく、こうした聖闘士聖衣体系と装着変身をつなぐようなアイテムもいろいろ発売されていたことも付け加えさせていただきます。

やはり強いのはヒーローもの

さて、少し長くなりましたが上記のような系譜を持つS.H.フィギュアーツはやはり『仮面ライダー』をはじめとするヒーローものが多く揃っており、人気を博しています。

シリーズ初期のものは四肢が必要以上にスラリとしており、「少しヒーロー体系すぎる」と不評を買うこともあったのですが……

現在は四肢も適当に太くなり、質感も大幅に向上。

うまく撮影すればどちらがフィギュアでどちらが撮影に使われているスーツか、一瞬わからなくなってしまうほど!

上記のふたつの仮面ライダービルドの写真、どちらがS.H.フィギュアーツかおわかりですか!?(一応書いておくと向かって上です)

また、S.H.フィギュアーツの、とくに『仮面ライダー』シリーズのものの上位アイテム的製品に位置づけられているのが「真骨彫製法」と呼ばれる工程で作られている製品群。

これは仮面ライダーがアニメやマンガのなかのキャラクターではなく、スーツアクターが演じる本物の存在であるということを念頭に置き、スーツの写真から中のスーツアクターの骨格や筋肉を割り出しまずそのモデルを造形。

そこに装甲をかぶせて「本物の仮面ライダー」を目指していくというコンセプトの商品です。

その後キャラクターごとに印象的なポーズがキマるベストな関節構造を模索し、アナログ造形で美しい外形を製作。

3DスキャンでPC内のデータとして落とし込み、0.1ミリ単位で調節した関節設計と組み合わせることでベストプロポーションとプレイバリューをあわせ持ったアクションフィギュアを作るという工程です。

すさまじい手間がかかっているため、価格は通常のS.H.フィギュアーツに比べ1000~2000円ほど高くなってしまいますがその価値はある仕上がりです。

とくに人気の高いキャラクターがチョイスして製品化されており、上記の仮面ライダーWや仮面ライダーカブト、

平成仮面ライダー10作目の仮面ライダーディケイド、

昭和ライダーから仮面ライダー1号、2号や仮面ライダーアマゾンなどがこの製法で製品化されています。

いやあしかしホントに元ネタと並べるとどちらがフィギュアだか一瞬わからない……!

バンダイならではの女性キャラクターも充実

もちろんヒーローフィギュアだけでなく女性キャラクターも充実しています。

流行のアニメだけでなく、『プリキュア』や『アイカツ!』といったバンダイならではのキャラクターのハイクオリティなフィギュアがラインナップされているのがうれしいですね。

シリーズ初期は仮面ライダーなどと比べると「まあこんなもんかな……さすがにfigmaに比べると見劣りするか」といった雰囲気のS.H.フィギュアーツ女性キャラフィギュアでしたが……。

いまはこの「キュアハート」のようにものすっごくカワイくなりました!

いや、ホントにヘタなスタチュータイプのフィギュアよりよほどかわいいですよ! 本製品は全S.H.フィギュアーツのなかでも出色の出来と思います。

『アイカツ!』もいろいろ発売されてます。

こちらはシリーズ2作目『アイカツスターズ!』の主人公、虹野ゆめ。

ワンピーススタイルの制服をアクションフィギュアとしてデザインを崩しすぎず、遊びやすく工夫されていますね。

アイドルもののフィギュアというとどうしてもアイドル衣装のものが多くなりがちですが、『アイカツ!』のS.H.フィギュアーツは制服姿のものが多いのが特徴です。これはこれでオフ時の楽しい姿を想定して遊べて楽しい。

もちろんそのときどきのトレンドのアニメ製品もいろいろ。

2016年放送の『ばくおん!』からはバイクとセットになった豪華な商品も発売されました。

そうか、でもよく考えたらS.H.フィギュアーツが『仮面ライダー』にゆかりの深いシリーズだと考えるとバイクを作るのはお手の物だったのかもしれませんねw

顔が気持ち悪いほど似てる!実写系フィギュア

ヒーローものや美少女もの以外でS.H.フィギュアーツを代表する製品群といえば『スター・ウォーズ』や『アベンジャーズ』などを元ネタにする実写モノシリーズでしょう。

これらのシリーズは近年ではデジタル着彩技術を使い、気持ち悪いほど(!)面相が似ているのが特徴です。

いや~すごい。ちょっと似すぎでしょこれは……ドン引きです!!

こうした試みは話題を呼び、フレディ・マーキュリーやブルース・リー、マイケル・ジャクソン、果てはザ・ロックなどフィクションだけに限らない、実在のスーパースターまで製品化されるようになりました。

ザ・ロックをはじめとするプロレス団体WWEをモチーフとしたシリーズは、素体の技術に『キン肉マン』シリーズで得たノウハウを利用しているなど、ここでも長く手広くラインナップを拡充してきたシリーズならではの系譜が見えておもしろいです。

お絵かきにも!?ボディくん・ボディちゃん

ボディくん・ボディちゃんというお絵かきのデッサンのために産まれた製品もあります。

これは顔や衣服など余計なものを見に付けていない、素体状態そのままのフィギュアにポージングをさせ、写真に取ることでイラストを描く際のアタリにしようという商品。

かつてデッサン人形としてこんなタイプのものが使われていたことを考えると隔世の感がありますね……。

さらにおもしろいのは本製品が発売されるに至ったきっかけ。

実は一時期、ウルトラマンのアクションフィギュア(これはS.H.フィギュアーツより少し大きい、ULTRA-ACTという別シリーズだったのですが……現在はS.H.フィギュアーツにシリーズ統合されました)がお絵かきのアタリを取るのにいいらしい!

とネット上で話題になり、ものすごく売れたことがあったのです。このあたりはトゥギャッターなどをご覧いただくのが手っ取り早いでしょう。

【画像】ウルトラマンフィギュア、絵師の間でもブーム!?モデルとして優秀すぎる……

詳細はこちら

こうしたブームを受け、バンダイが専用に開発したのはボディくん・ボディちゃんというわけ。ホームページではプロのイラストレーターによる使用例も掲載されていて、おもしろいですよ!

まとめ

さてさて、手広いシリーズなので久々に5000文字超の長い語りになってしまいましたw

今回のポイントをまとめてみましょう。

  • S.H.フィギュアーツは前進となるシリーズがあった
  • 直接の前進である装着変身は仮面ライダーを主とするシリーズ。中断や素体変更もはさみつつ、S.H.フィギュアーツにつながる人気シリーズとなった
  • ’80年代にはさらにその前進となる聖闘士聖衣体系が存在。その後脈々と受け継がれつつ現在につながっている
  • S.H.フィギュアーツがもっとも得意とするのはやはりヒーローもの。とくに「真骨彫製法」はすさまじいクオリティ
  • 美少女モノもいろいろ。『プリキュア』や『アイカツ!』などバンダイならではの製品がうれしい
  • 実写ものはプリント技術の発達で気持ち悪いほど似ている! スターのフィギュアも
  • お絵かき専用のS.H.フィギュアーツも存在。きっかけはウルトラマン

S.H.フィギュアーツはバンダイの主力製品だけあって、『プレミアムバンダイ』のみで購入できるWeb専売商品も多めです。

公式Twitterなど、最新情報も逐一チェックするようにしましょう。

それではっ!