Z旗パンツがイイ!艦隊これの島風のフィギュア・プラモデルを解説

4月にサービス開始5週年を迎える『艦隊これくしょん -艦これ-』。

艦これ以降、ミリタリーに疎かったゲームファンたちも駆逐艦/巡洋艦/戦艦/空母の分類がつくようになり、『戦艦少女』や『アズールレーン』といったフォロワーも産み出しました。

そんな『艦これ』のとくに初期の人気を牽引したのが駆逐艦「島風」。

最速の駆逐艦、島風をモチーフにした艦娘でサービス開始当初は能力は最強クラス(いまでもかなり強いほうではあります)、レア度も駆逐艦としては最上級なうえにそのキャッチーで刺激的なデザインも相まって非常に高い人気を獲得していました。

当然、フィギュア製品も金剛や大和に並んでトップクラスに多い艦娘になっています。

そんな島風のデザインのなかでも特に印象的なのが、見た目の幼さとは裏腹にあまりにも大胆すぎるその「紐パン」。

こっ、こんなガキなのになんてパンツ履いてやがる!!!(だがそれがいい)

と感じていた提督も多いと思いますが、この紐パン、実は「ミリタリー的な元ネタがある」ということはご存知でしたか? 

今回はそんな豆知識も含め島風のフィギュア類についておさらいもしていきましょう。

特別な意味を持つ「Z旗」

突然ですが「国際信号旗」というものをご存知でしょうか。

国際信号旗とは、まだ通信技術が発達していなかったころに作られたもので、他の船に旗を掲げることで船の状態やメッセージを伝える手段です。

そのなかにこうした柄の「Z旗」と呼ばれるものがあります。

このZ旗は通常は「投網中」「タグボートが欲しい」といったメッセージを示すために使うもの。ですが日本の海軍では日露戦争での出来事から特別な意味を持たされています。以下にWikipediaより引用しましょう。

日露戦争時の1905年5月27日-28日にかけて日本海で行われた日本海海戦の際、トラファルガー海戦の事例に習い、東郷平八郎連合艦隊司令長官の座乗する旗艦「三笠」のマストにZ旗を掲揚し、「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」という意味を持たせて掲揚した。この文案は名文家として有名な連合艦隊参謀の秋山真之であるとされている。日本海海戦の逸話以降、日本海軍ではZ旗は特別な意味を持つこととなり、太平洋戦争(大東亜戦争)中の日本海軍では、大規模な海戦の際には旗艦のマストにZ旗を掲揚することが慣例化した。

Wikipedia:Z旗より引用

このように、日本の海軍にとってゲン担ぎや士気高揚を意味する旗なのです。

さてここで島風に話を戻しますが……

こちらはデザイナーのしずまよりのり氏による島風の設定画なのですが……。

え!?Z旗がケツに見えるってだけ!?

それだけ!?!?!!??

……はいw

まぁ意外とキャラクターのデザインはこうした思いつきから来ている、ということですね……w

ちなみに、史実で駆逐艦・島風がZ旗を掲げたことがあった、というわけではありません。完全にノリ!終了!

人気なだけにユニークなフィギュアがいろいろ

そんな島風ですが、前述のとおり『艦これ』を代表する人気キャラということでフィギュアもさまざまな種類が発売されています。

こちらは’17年秋と比較的最近発売されたキューズQのフィギュア。

連装砲ちゃんに座り込んでいるのが楽しいフィギュアです。構図としてもかなりまとまっていて見ていて飽きませんね。

とくにユニークなものではグッドスマイルカンパニー製『合金 島風』があります。パッと見、よくできたただの島風のアクションフィギュアに見えますが……。

なんと各連装砲ちゃんをアーマーとして着込むギミックが備わっているのです! なんでだよ!

連装砲ちゃんがハンマー状の武器や鎧になるのはともかくとして、魚雷が大きな手になっているのは爆笑。そうやって使うもんじゃねえ!

ディテールがムダにバッチリなのも笑いを誘いますね。でもよく考えると5連装魚雷、という島風ならではのユニークな装備(5連装の魚雷は史実では島風のみに装備されたもので、日本の艦船が積んでいるものではもっとも連装数が多いものとなっており、ほかには小さなサイズのものをアメリカの駆逐艦が装備したのみ。スピードともに島風のトレードマークなのです)ですし、5連装から5本指を連想した……と考えればそう変でもないのかッ!?

腰部に装備された連装砲ちゃんがまっぷたつになってるのは少しかわいそうな気もしますがw、メカとしてはカッコよくまとまってます!

リボンの逃し方もおもしろいですね。

タイトーから発売されたプライズフィギュアの島風、バレンタインバージョンは台座を同シリーズの天津風と接続可能。揃えて並べられる仕様となっています。

天津風は島風のプロトタイプ的な駆逐艦で、ゲームの艦娘からもそれを意識したセリフがいろいろある名コンビ。揃えて並べたい方にはオススメ。

ほかにも変わったところだとマックスファクトリーから発売された1/20スケールの島風のプラモデルがあります。今の『minimumfactory』シリーズに通ずるものがありますね。さてこのフィギュアプラモデル、なにが珍しいのかというと……。

なんと、1/350スケールの実艦の島風とセット商品なのです!

『艦これ』以降、ゲームにちなんだ艦船模型もいろいろとリリースされたのですが、実艦と艦娘のフィギュアを同列にパッケージしたのは実はこの製品くらい。実艦もリスペクトしたおもしろい製品形態ですよね。

ちなみにこちらの実艦のプラモ、艦船模型にしては珍しくカラーリングが最初から別れています。接着剤さえあれば塗装せずともそれっぽく仕上がるのでオススメですよ。

プラモデル大手も動かした『艦これ』人気

余談ながら……。タミヤから発売されていた「駆逐艦 島風」のキットは1970年台に発売され、50年近く売られてきた超ロングセラー製品でした。

出来がよかったのかというと、当時のほかの製品と比べればよかったもののやはり大昔のプラモデルですから……。表面はツルツルで線が少なく、遠目に見ればまあ船っぽく見えるし、別にいいか……といった程度のものでした。

大きな問題としてはなぜか船の底のパーツ(写真の赤い部分)がムダにダイキャスト製だったこと!

島風はほかの二次大戦の船たちと違い、一隻のみが作られ姉妹艦がない船です。そのためひとつの金型からいろいろな商品を出して儲ける、ということができなかったので苦肉の策としてスペシャルな要素、ダイキャスト製艦底パーツを付属させることで価格を上げることで帳尻を合わせたのです。

が、このダイキャストパーツは当然プラスチック用の接着剤でくっつけられないし、削ったりして改造するのにも一苦労なので不評でした……。

ですが「そんな島風が2017年に50年近い時を経てタミヤからフルリニューアルされたのです!

小さな写真でもパッと見の情報量がすごく上がっているのがおわかりでしょう。あ、もちろんダイキャストパーツはついてませんよw

先述の通り、メーカーとしてはバリエーション商法がやりづらく、売りづらい船である島風。にも関わらず、2014年の『艦これ』サービス開始以降はこのタミヤ製品以外も先程フィギュアとともに紹介したマックスファクトリー、そしてピットロード、ハセガワ、フジミといった数々のメーカーから新作のプラモデルが発売されています。これもひとえに『艦これ』島風の高い人気ゆえでしょう。

こうした、『艦これ』が船のプラモデルにもたらした影響は多大なものがあります。調べてみるととてもおもしろいですよ!

さらに余談ながら、アオシマから発売されている『艦これ』とコラボした艦船模型シリーズには島風もラインナップされていますが、この製品の中身は先程紹介した古いほうの、50年近く前のタミヤ島風だったりしますw かっこいい島風が欲しい方は、こちらでなく2017年発売のものを買うといいでしょう。

まとめ

『艦これ』より、人気キャラ島風についてつらつらと語らせていただきました。最後に今回のポイントをまとめましょう。

  • 島風の紐パンは史実の旗が元ネタだった!
  • フィギュアも数多い。グッスマの合金島風はロボットみたいでカッチョいい!
  • タイトーのフィギュアは天津風と並べて展示可能
  • マックスファクトリーからは実艦とセットのプラモデルも
  • 『艦これ』が人気すぎて老舗メーカーも新たな島風プラモに着手

などなど。

最近は『グラブル』や『FGO』といった後発ゲームも勢いがあり、ややフィギュアの発売が少なくなりつつある『艦これ』ですが、まだまだフィギュア化してほしい艦娘がたっくさんいるので、メーカーさん各社にはがんばっていただきたいですね!

それでは……